[>>97>>98>>99平穏な時は長くは続かない。そんな事ぐらい知っていたが、改めて訪れるとひどく寂しいものだ。青年の居なくなった野営地に興味はなく、男はぱたりと来なくなった。彼が「もう来れなくなった」理由はいくらでも思いつく癖に、正解だけがわからない。あの居心地のいい場所も死んでしまったかな、とすっかり回復した身体で思案して。日常と身を浸す、硝煙にまみれた"仕事"へと帰っていっただろう。彼の助けた命で誰かを殺す。喉の傷を引っ掻く癖が残ったまま、戦場へと身を投じるのだ。**]