けれど男の人の事も、
嫌いじゃあないのよ
[大丈夫、みんなみんな愛おしいから。]
だから看守さんの事も大好き
[手枷を付けたままの両手で檻を掴み、精一杯顔と身体を近づける。
檻から手を放せと言われても、絶対放さなかった。
重たい金属を強く揺らせば、ガチャガチャと耳障りな音を立てただろう。]
安心して、誰も仲間外れになんてしないから!
[ガチャガチャ、ガチャガチャ、わたしは何度も檻を揺さぶる。
こんな物、壊れてしまえばいいのに!
そうして声を荒げれば、男性看守は眉を顰め一歩後ずさる。
興奮状態にあると判断されたようだが、結局相手は薬を投与する訳でもなく、黙ってその場を後にした。]
[♪嗚呼、此処に一本のナイフがあったならば、
今すぐ貴方を愛してあげられたのに!]