食事が一通り済んだ後、デザートとお茶で締め括ろうとした処で、タブレットとヘッドホンを取り出しテーブルに置く。
食事中に盛り上がった好きな音楽について。
「ロマンかぁ、うちのバラードもそっち系が多いかな。
え〜、試しに少し聞いてみちゃう?
作詞は俺なんだけどね、へへ」
再生の準備をしてから、ヘッドホンを装着するように促す。
「いい?それじゃ、かけるよ。
チェ〜ケラ」
出だしはドラムが印象的なテンポを刻み、
続けてギターとベースが緩やかでムーディなリズムを奏でる。
やがて、前奏が創り上げた世界に歌声が乗り、楽曲の風景が彩られていく。