そんなわけで、ステアで何もすることがなかった研究員たちは無駄に洗練された無駄の無い無駄な働きをしまくっていた。
ある者は瓶に入っていた砂から、数多あるリージョンからそれがどこの砂か特定し
ある者は新技術を手元にある器材で再現し
暇を持て余した研究員の遊びを満喫していた。
が、ベアーはそんなことを知る由もなく、
(砂の成分分析に始まり、地学的観点から砂が生成される土壌が該当するリージョンを絞り込み、混沌流体力学を考慮して導き出した)
宛先が書かれたメモと、
(発表された新技術を実現できる器材よりも数世代も前の器材で、ほぼほぼ完ぺきに新技術を再現して加工した)
落ち葉を机に乗せながら手紙を書いている。