[「身内」ならぬ他者に対して用いる丁寧な口調ではなく、幾らか砕けた口調で、「フアナ」だったオクリビはヌルに声を掛けている。
個人の「葬儀屋」と組織的な「葬儀社」の区別は当然付けているのだが、それでも幾らかの「同業」の意識が、この話し方には反映されている。
個人的な親しみ>>0:66>>0:67も、そこにはあったのかだろう。]
ええ、今の私は「荼毘葬送オクリビちゃん」。
「フアナ」はもう辞めちゃったから、
ボランティアで弔いができる身分なのよね、そういえば。
[さらっとアイドルネームを――自ら付けた「荼毘葬送」の二つ名を口にしながらも。
まだまだ仕事が残っていると思しき「葬儀屋」の手伝いについては、ヌルの方から要請されない限りは行わなかった。この辺りに、「プロの葬儀社員」の思考がオクリビには残ってしまっている。]