――食堂に向かう前にスイッセスがした幾つかの一つ――
[珈琲を淹れる際、私は地球から持参した豆を利用していた。その日により数種類をブレンドして飲みに来る方に出していたから、いつも違った香りや味わいを愉しんで頂けたはずである。
その大事な豆を私は綺麗な麻の袋に入れて紐で閉じる。麻の袋は通気性がよく、見た目もお洒落だからプレゼントにぴったりだ。
花柄模様の便箋に手紙もしたため添えると、それを従業員であるペンギンアンドロイド(※ペンギンっぽいフォルムなのか、まんまペンギンなのか。それが問題であり問題でもない。とにかくかわいい。)に手渡す。ある乗客に届けてほしいと。
ほどなくして、船内のどこかにいるアーネストにそれは届いたであろう。
手紙の内容はこうだ。]
『アーネストさんへ。
珈琲を淹れ始めた貴方にこの豆を。
美味しく飲んで下さいね。>>1:268
おじーちゃんより。』]*