へえぇ……そうなんだ。素敵な友達だね
そういうのって、プレゼントだけじゃなくて
相手のことももっともっと好きになるよね
[マウスと友達の話は、兄にチケットを貰ったからこそここにいる少年にも共感出来る部分がある気がした。>>91
その曲を知らないのがどれくらいおかしいのかも知らない少年は素直に頷き、良い曲であると肯定し、感心した様子で説明と繊細な音色に耳を澄ませた。]
──あれ、今誕生日っていった?
誕生日なんだ……!そっかぁ おめでとう、マウスくんっ
[ぱちりと瞬き、あっと口元を覆う。
話に強く関心を向けたばかりに、大切な情報に遅れて気付いた少年だった。
ここは夢の世界。現実での相手のことをろくに知らない会ったばかりの仲だけど、胸に感じた暖かさと祝福の言葉は本当のもの。
一年に一度のその日を迎えられる尊さを少年はよく理解しているのだから。]