ー展望施設(過去軸)ー
[アンドロイドの語る物語への見解は、
男が抱く無機質なそれよりはるかに豊かな感性で述べられる>>62>>64
老紳士の増える瞬きの数は、興奮を。
そしてこの男の増える瞬きの数は思考と困惑を意味する。
細い細い正解の糸を手繰り寄せるために、
男は思考を繰り返す。
共感性の乏しい男が、
なんとか世界との調和を求め、
自らの思考を理論に落とし込む>>63>>65
本人は努力とさえ思っていないその無限にも等しい思考アップグレードの数々は、理解し得ない人の心を反応をもとになんとか理解し、把握し、掌握し、人間らしいコミュニケーションの礎となっている。
…まさかそれを、愛くるしいとさえ思うものがいるとは微塵にも思っていなかった]