[大丈夫ですよ、と。それほど待っておりませんから安心してほしいと伝えたかったのに。 目の前の彼の姿を見上げて、息を、飲んだ。 彼の髪色と瞳の色に揃えた鮮やかな服装は気品があり、荘厳さを覚えた。>>52何より、服越しからも分かる鍛えられた身体に調和して————彼の方を見詰め、少しばかり呆けた後に。] す、すみません。 何時もと違うアロイスさんに、驚いてしまいまして…… とても、お似合いですよ。[まるで、王子様みたい。少しばかり頬が赤らむのは零れてしまった言葉への羞恥か、それとも。*]