[そう言って足早に駆け込んだ先は、手近だった男子用。
もう性別とか何とか言う話ではなかった。
気にしている場合ではなかった。
ただ、ただただ、この衝動をどうにかしないとならない。
そうでないと、ここで暴れてしまう。
気持ちが。
身体(ナノマシン)が。
何もかもの全てが。
衝動を全てそこにつぎ込むように
便器に顔を向けて、鍵をかけることも忘れて
身体の中に取り込んだ料理と言う料理の全てを吐き出す。
ここに全てつぎ込めば、消耗は最小限。
暴れだすに使うナノマシンの活性もここに落ち着ける。
わざと体力をこれで使わせれば、きっと、もう、大丈夫だと、どこか冷静な部分が声を上げていた。]**