[事の始まりはビューが地球で出会った影のある男と結婚するのだと言い出した時から始まった。
『彼はとても優しい人なの。
孤児の私にも一生守ってやるって、幸せにするって』
『でも、彼はとても不幸な人なの。
意地悪な両親にいつもいじめられてて――』
『彼と決めたの。ホワイト・マーブルに移住するって。
そこで私たち結婚して幸せになるの』
『ううん、私が彼を幸せにしてあげるの!
お姉ちゃんみたいに! 私が彼のヒーローになるの!』
そう言って男と旅出つビューをアタイは止められなかった。
恋は盲目ってヤツだね、アタイの声はあの子には届かなかった]