「うーん、ババアだけど」『ニンゲンには子に見えてるかもー』
「それじゃコイツかぁ?」『きっとそう、きっとそう』
「よし、それじゃついてきな!」『おばあちゃん、一緒に行こー』
あらあら、どこに連れて行ってくれるのかしら!
"良き隣人さん"、どうぞよろしくね?
[くるくると魔女の周りを回る光球。
魔女はパンフレットをポーチにしまい、代わりに白詰草の種子を掌にのせ魔力を流す。]
≪咲いて≫
お代はこれでいいかしら。
[掌の種子は四つ葉のクローバーを2つ生やす。妖精たちは、それを見るや、勢いよくそれぞれクローバーを1つずつ手に取って。]
「へぇ、気が利くじゃん!」『ありがとーおばあちゃん』
「へへっ、ババア、こっちだ!」『こっちこっちー』
[現金なもので、思わぬ贈り物に機嫌を良くすれば。妖精たちは大はしゃぎで、ゆったりとした足取りの魔女を目的地まで案内する。
目指す先はファンタジーエリアの王城、資料館。**]