毒を以て毒を制す。俺の肩書きみたいなもんだな。
「薬理薬厄」
いつか最後の「厄」が「幸」になるよう俺がこの研究をしないと!
[そうして始まる10日間の薬学実験。
父親は息子が毒薬を飲むのを止めるでもなく傍観した。
『跡取りになるならこれくれいは出来ないと困る』
そう言いたげに、冷酷にただ実験データを受け取るのみだ。
10日間の間、俺の体は毒に蝕まれ苦しんだ。
時に頭痛と吐き気や幻覚、体の節々の痛み、発熱。
(毒耐性のある俺だから比較的耐えられる辛さだったけど)
それでも病気の人の為、ローズの名誉の為。
俺は体を蝕む毒に耐え続けた]