[フットマンが『夜の女王のアリア』幹部から、『暮れぬ朝の王』ボスへと肩書きを変えたあとも、度々顔を合わせる機会はあった。あるいは、部下から「こわかったぁ」と泣きながら話されることも、あったかもしれない。
泣きながら話してくる部下は、総じて電脳化していたから、まあ無理もなかったかもしれないけれど。…いや、泣くなよ。何もされてねぇだろ。
ともかく。顔を合わせたとき、彼はこう言うのだ。
王様は板についてきたかい?と>>72。
フットマンの返事は多種多様。なにせ、変動的なのがこの男だ。]
[ 「私は最初から王様だったよ」とか。]
[ 「王様になった覚えがない」とか。 ]
[とにかく、言うことがしっちゃかめっちゃか。数回に何度かは同じことを言っただろうけれど。]
[だけど、部下たちの言葉はだいたい一緒。]