[弱者は沈み方すら選べない。 いや、この時は自分から向かっていった。 親指立てて「戻って来る」なんて言いながら 哀愁と情緒たっぷりに流氷に飲まれたかったけど そんな余裕は全くなかったな。 運良く通りがかったところを助けてもらい 水を滴らせもはや海の怪物じみたビジュアルで ありがどう だずがっだ と 必死に伝えた思い出があっては 今後取り繕う意味があるのかと考えたほど。 愛嬌振りまいてるだけのアザラシやペンギンって 自由自在に泳げる実は優秀な生物だったんだ。 いや御見それした。]