―ちいさなお姫様と―[アリシアは、まだアレの存在をしらないようだった。どのようなものかもわからないが、知っているのと知らないのでは、行動に差がでる。ヌルに忠告のつもりはなかったが、結果としてそう受けとられたらしい。見覚えのある姿に、見覚えのない無骨な腕。頭の回転も速そうだ。なるほど、公爵の孫(おひめさま)というだけで、この場にいるわけではないのだろう。]強いよ。[未知の技術、兵器、姿を見せない敵。あれは、強い。なにせ、玉座に最も近かった男を殺したのだから。]