[少し動揺していたのでやや筆圧が強く絵葉書の裏まで筆跡の跡がついてしまった絵葉書。
そこには力強い筆跡でこう書くのだ。
『ありがとう、おじーちゃん。
ビューと一緒に仲良く飲みます。
でも思い出に一粒だけ豆を残させてください。
麻袋と一緒にいつまでも大事に持っています。
アーネストより。』
ビューを必ず助けて平和に暮らすという決意と共に。
せめて一粒だけでも。
形ある思い出の数を増やしておきたかったから。
絵葉書をペンギンアンドロイドにスイッセスさん宛てに託すと、アタイはしばしその後姿を見守っていた。
掌の中の手紙と麻袋を大事に握りしめながら。**]