[思いもしなかった強い咆哮に、>>113
ケンの心にも波が起こる。
こんなことを言ったら、また苛立たせるかもしれない。
だけど、今、自分は嬉しいのだ。
彼の叫びが 焦燥が 自分が理由だと分かるから。
そう、自分は彼の考えているような出来た人間ではない。>>0:355
充分に欲があって、充分に浅ましい。
それでも、彼の掠れた声を痛ましいと思う心があった。]
いいじま、さん……、
そんな声の出し方したら、喉痛める……
[僅かに眉を顰めて言った。
どうしようもないことを謝った自分と、
どうしようもないと知りながら叫んだ飯島。
どこにも行きつかない問答。]