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[ファンタジーエリアへ向かう途中、フェアリーエリアの桟橋付近を経由すれば、どこに隠れていたのか、一斉に光球が多数浮かび上がる。そりゃもうぶわっと。]
「とまれとまれー」「あんたたち、そいつだれや!」
「なつかしいなつかしい匂いがするぞ」「魔女だ、魔女だ」
「へへっ、一番最初に見つけたぜ」『茶髪の髪の長い子ー』
「まじかっ、・・・・・・まじか?」「子?子?いやーキツイでしょ」
「ババアじゃねぇか!」「ずるい!ずるっこだ!」
「いいじゃん、ニンゲンには子に見えるだろ?」『ニアピンニアピンー』
「ニアピン・・・・」「ほなら、しゃあないか・・・」
「ニアピンだもんなー」「ニアピンおばあちゃん」
[先ほどよりずっと賑やかな光球達の会話。
妖精というものは気まぐれで飽き性だ。遊び半分に始めるときは勢いは良いものの、ずっと見つけられなければ、やがて違うものに気が散ってしまう。"ニアピン"の魔女を見つけたのは彼らにとって遊戯を終えるには十分な理由。
問題は目的の人物を見つけられてないと言うことであるが、妖精たちにとっては些末なこと。]