夕暮れ
[一瞬、表情が砕けただろうか。
しかし何事も無かったかのように男に問いかける少女。]
――優しいのね、おじさま。
そんな事をわざわざ教えてくれるだなんて。
[漂う紫煙も気にかけず、ただその男のみを視界に捉える
>>80。
その姿は自由気ままな王様──
ではなく。自身を気遣う大人の姿が見える少女であったのだが──
理性は知っている。この男が混沌を深める存在という事を。
本能が叫ぶ。どうせ戦うならば強いものの方が得だと。であるならば戦うしかない。
今の私には、そうすることでしか居場所を守れないのだから。]