>>69ロス兄
[こちらを見るあなたの眼はとても真剣そのもので、探るような声と圧には流石に画家も気付いたでしょう。]
魔術…?扱う…?
え、急にどしたの?
…あ、まさか、もしかしてロス兄って魔法が分かる人なの?!
[恐々あなたの質問の意図を探っていた画家は、名案を思い付いたような顔でそう質問返しをして。]
あはは!なんだーそっかー。
ロス兄違うよー。俺ちゃんは人間だから、魔術なんて使えなくてー。このカメラがマジックアイテムでさ、このカメラで描いた画を"俺が"撫でてあげると、こんな風に"動いて通れる"画になるんだー。
[見ててね?と前置きして、ぺらり持ち上げたシートへと、当たり前かのように手を差し込みました。ずぶずぶとその手がシートへと飲み込まれている様が、あなたへと見えたでしょうか。]
撫でると何故かめっちゃ疲れるけどねー。
この前、ロス兄に助けて貰えなかったら死んでたと思うしー、逃げ道を繋げておいたって訳。
[あっけらかんと話す様子からは、そのスキルを使うことが初めてではなく、使いこなしていることが分かるでしょう。気づいていないのは、何故それが使えているかでしょうか。気にする様子もないでしょうけどね。]