公園
[俺の言葉に首を振り、表情を変え、恥ずかしがり、嬉しそうに笑ってくれる。
月の下で見る彼女は幻想的で、どれも今まで見たことのない顔ばかりに見える。それだけで十分満たされるとも思えるのに、多くを求めてしまうのは悪いだろうか。
いや、俺のせいだけではないかもしれない。]
…リトリコ。
[聞こえてきた言葉に、なるべく優しく、でも少しばかり真剣な顔で見つめた。]
あなたは知らないんだ。俺こそリトリコの隣に見合うようになりたいって、他の誰かよりも先にそうなりたいって…
そんな思いでずっといた事とか。
俺がどれだけリトリコの事好きかってこと…
どれだけもっと沢山の事を知りたくて…知ってほしいって思ってる事とか。
[そしてその事は、俺達と、月と星と、あるいは太陽だけ知っていればいいことだ*]