[改めて見てみれば、それは巨大な船だった。>>2:262
今、レイルがどれくらい危険な状態なのかの見当はつかず。
床に寝かせた彼の横でハリコの帰りを待つ。
気の利いた事のひとつ、言えるでもなく。
痛みに抗い、押し殺した呼吸を聞いて。
ああ、まだ彼は生きている。そう思っている]
……すまない、俺も出てくる。
ハリコが戻ってくるまで、どうか。
[できることは、ただひとつだけ。
ひとでなしの身に与えられたのが、
役割の名であるとするならば。]
看守はここまで来させない。
絶対だ。だから、生きてくれ。……頼む。
[そう言い残し、立ち上がる。
キッチンから続くこの浜辺が最後の防衛線。
他の者達もきっと目指してここに来る。守るのだ。]*