[さあ、迫るぞ。重くて、速くて、大きくて、硬い。巨大な右腕が、ゴウッと音を立てあっという間にフットマンの目の前に。単純だがそれ故に強力、当たり所の悪ければ吹き飛ばされすらせずに弾けてしまう、そんな拳が迫っていく。──無論、それは全て何もせず立っていればの話だけど。油断のない少女に、はたして隙があるように見えるか。ねえ王様。強い王様。王様は、簡単に死んでしまったりはしないよね?*]