[レオーネの見た目も毛皮の感触も、ヘロンの機体のセンサーは確かに“生身の獣”のそれとして捉えていた。 仮に違う存在――例えば、機械とか――だったとしても、この時には気づかない。ヘロンは職業柄「機械(メカ)」を機械だと察する勘に長けているが、それでも、である。] ……ありがとう。[レオーネの「マスコット」という役職を思えば、来園客にもふもふさせてくれたことへの礼は不要かもしれなかったが、一応小さく伝えておいた。]