―中央広場―
…え、ええ、まあ。そっち方面はあんまり得てないんですけどね。
本業の方も、ようやく一人で完璧に四角く仕上げるまで任されるようになったぐらいで…装飾まではまだまだなんですけど。
[見習いが大まかに四角く削り出し、完璧に仕上げられれば一人前。装飾までできるようになるのは熟練、親方となればそれを完全に監督して、あるいは設計もできなければ務まらず…石工の仕事は結構奥が深いのだ。]
でもまあ、準備だけはしとこうかなって。
渡せるかどうかは…まあ、ともかくとしてもね。
[先生が緊張気味だとは気づかない。
こちらこそ先生と話す時は少し緊張するというのに。
年上で、都会の出だからだろうか]
そう、太陽も月もいいものだと思うんですけどね。
何かもう一つ…ほしいなっていうか。
[先生がさっき描いた図案の前にしゃがみこむ>>115なら、向かって垂直になるようにしゃがむ。砂絵に後背のような線を入れる先生の指先に目を落とし、その顔を眇めた。]