組織のボスになる様な者が
今まで一体どんな人生を送ってきたのかと
興味があったが――
[続く言葉は何も無い。
公爵を殺したのが「BloodSun」で無い事が分かっただけで十分だ。
もうこの戦闘を続ける意味は無いし、彼にも用は無い。
数歩飛びのき距離を取る。先ほど放り投げた銃を拾い上げる男の姿は無防備だっただろうが、あちらは警戒色が強いばかりで戦闘行為に移る様子が無い。
記憶を覗かれた直後では、揺り返しや動揺が大きいのだろう。真っ赤な顔を興味の失せた顔で確認すれば、これは互いに戦意喪失と見ていいか。]
なるほど、疑いは解こう
君達は公爵を殺した犯人じゃあない
なら今は用は無い
[トループで暴れ、此方の陣地を削る相手ではあるが、優先順位は大きく下がった。
数歩下がれば、足元にぼたぼたと血が落ちたか。
ぬるい液体が纏わりつく感覚がなんとも不快極まりない。]