アイツからの手紙への返事については、この日は綴らないことにした。 入れ違いの形で俺から出した手紙が無事に向こうに届いているなら、また改めて返信を送ってくるだろうから。それを読んでからでいいだろう、と。 あのエンジニアと“女将”の魔改造を受ける前も、後も、おおよそ常に俺の傍に付き従う形でついてくるクロウを見遣りながら。 この日に届いた4通の手紙を鞄に仕舞い込んでから、俺は3通の返信を、街頭に設置されたメール・トルーパーズのポストに託していた。