お互い、
これ以上の戦闘に意味は無いだろう――
[大きく後退し、他者の血で真っ赤な地面の上、退路を確認。
覗き込んだ数多を思い出し、それを小さく鼻で笑い飛ばす。]
ではね、若者
良い人生を
[彼の人生に興味は失せたが、まあ多少愉快ではあったか。
そうしてそのまま、彼と反対方向に走り出した。
逃走する背中を狙う銃声があっても気にしない。被弾があってもどうでもいい。
最後に覗いた彼の、自分にとっては「理解不能」な感情を頭の中で転がして、銃に詰まり食い込んでいた銃弾を器用に外すと、リロードを行いホルスターにしまい込んだ。*]