[泣きながらスイッセスさんの言葉>>69を聞く。
涙を止めようと必死なアタイにはその時、スイッセスさんがどんな顔をしていたのか分からない。
それでも聞こえる声音は穏やかで優しくて――……]
…………えっ?
[気付けばアタイはスイッセスさんの胸の中にいた。
一瞬何が起こったのか分からず目を見開いてスイッセスさんを見上げる。
でも両腕を背中に回されれば自然とアタイはスイッセスさんの胸に身を寄せる形になって――……]
す、スイッセスさんっ……?
[アタイはスイッセスさんに抱き締められているのだと理解する。
その抱擁は、胸板に寄せられた力強さは祖父が孫を抱き締めるような慈愛に満ちたモノというよりも、もっと、こう――……]