>>112 レイル
……任された。
俺は、あんたに応えてみせる。
[この身は、きっといつだって誰かの道具で。
それでもだ。宿る全てを惜しみなく使う。
手の甲を割って生えた外骨格は、
中指の背と一体化して有機的な直線を描いた。]
[キッチンの柱を構成する材が、
何箇所か脆くなっている部分がある。
本能が嗅ぎ分け、それを教えてくれた。
最後に必要なのは、愚直なまでの、馬鹿力]
掛かってこい。ほどほどにな。
[喉笛を掻き切ってやってもよかったが。
看守の一人一人に詳細な恨みがあるわけではなかった。
切り取った柱で滅多打ち、それで手打ちにしてやろう。
そこで、そういうことになった。] *