[子犬を“ふわもこ様”と呼ぶラピスくんを微笑ましく見守ります。
子犬はどうやら、ラピスくんに対する調査を無事終了し、信頼に値するとの評価を下したのか、私の時と同じように、懐くように身体を擦り付けていました。>>109]
そうですね、一夜限りの関係ですが、この遊園地に来られる方はみんな、
心根の優しい方達ばかりですから。
[基本的には、みんな、失くしたとされる大切なものを見つけて現実へと帰っていきました。
常連のような存在で、私が知っているのはマウスくんだけ。
私はラピスくんから戻って来るなり、抱っこをせがむような仕草をする子犬に手を伸ばすと、膝に乗せます。]