[処置してもらい、経過観察もしてもらい、薬も処方してもらい……。と世話になりっぱなしなのだが、恩人と認識しているくせに、彼が主治医であるという意識はあまりなかった。
その主治医から小言と本気の心配をされたのは記憶に新しいのだが、何処か少し抜けていて。]
『俺は、クレイ …ガリ
よ、ろしく、シードル』
[ノイズ交じりの笑みと自己紹介を返す。>>127
特に親切なふりをして相手をどうこうするつもりはない。強いて言えば、店についたら自分も買い物するかと言う予定が生えただけだ。
この風貌、一人で菓子屋に入るには少しはばかられる。だが同伴者が居るならどうでもいい事だろう。それが190cm×2の壁であったとしても、だ。
道中相手が医者であることを聞ければ、]
『メトロポリスの、医者、か
では、サファイアと、言う男とも、
顔見知りで、あったりするのだろう、か
性はウロボロスと、言うのだが』
[こちらで知り合った軍医の名を出す。
トループではやけに医者と出会う。同じメトロポリスの者なら、知り合いかもしれないと。]