私たちは、たくさんいるので。[そう言われて、納得するひとがどれほどいるのだろう。目の前のひとの子の疑問は、ごくとうぜんで、当たり前の疑問だった。私たちはいのちの欠片。ひとりひとりでは、此処には来られない。だから、たったひとつのいのちになるために、たくさんの欠片がより集まって、今だけは個になる。でも、それを私たちが上手くせつめいできるか、といわれると──1才、なので。**]