はいはい。…言ってろ。
[あまり煩悩に身を巻かれないうちに、なんとか平静を装ったままで露天風呂への誘いは常通りいなしたが、とは言えさすがにこの状態で少しも進展なしというのはお互いにも家の事を考えてもまずかろうという気持ちは俺にもある。
詩音からもう一つ提案があったのは>>98その時だったろう。]
…けどまあ。マッサージってのは悪くないかもな。
いい提案だ。
[仕事柄ストレッチなんかには心得もある。それなら湯上がりの後にでもゆっくり時間を過ごすにはいいんじゃないだろうか。いい提案の後、詩音にしては、という一言を口に上らせることなく、こちらも防寒の準備は十分に整えて一緒に部屋を出た。
ちなみに俺の方は素手だ。手袋なんかつけてたら仕事にならないし。]