えぇっと、これから部活に……。
[やや上擦った声で綴った音は拙いもの。
罰が悪そうに少年は視線を落としたが、口端の僅かなゆるみが最後の一人を見届けた安堵を示す。]
……あの、プリントとか、机の上に置いてあるので…。
[言いながら、荷物を纏める。
終われば、一礼して教室を出ようとするだろう。
校内アナウンスは、機材の扱いに慣れた一年の夏休みの後から参加を許されていた。
話す事がほぼ決まっている分、練習を重ねればよく。
誰かの視線を気にする必要がない分、気分は楽で。
もう少し余分に喋ってもいい、とは先輩の談。**]