中央表通り:フィジシャンと
[オクリビは「フアナ」の名を呼び返されたことを反射的に指摘することもなく、小さく掲げられたアイス
>>127を再び見遣りながら、一度だけ軽く眉を下げてみせた。]
私には、美味しそうと思えないのが残念です。
爽やかな香りのそのお菓子も、
私は口にすることができませんから。
[この部分の遣り取りだけを切り取れば「チョコミントフレーバーを巡る戦争」を懸念する者もいたかもしれないが、オクリビにそのような意図は特になかった。そもそもここは不戦地帯だ。
これは単に「自分の機体では、人間の食べ物自体を摂取できない」という意味。
尤も「表側」において電脳化以前にアンドロイド差別が存在するという事情から、やはり大声で直接的に話せる内容ではなかった訳だが。]