[ 喋らない設定などとうに忘れた俺は。 そう告げると、指を鳴らす。 パチンという音が聞こえれば クッキーの包みと同じおばけや カボチャのランタンの大きな風船が アイスポップと俺を囲むように現れ そして空へと昇っていく。 少々周りの視線を 集めてしまったかもしれないな。 だが、これくらいなら 小さなハロウィンのショーの範囲内だろう。 カボチャ頭は彼女にウインクをして 風船のように弾けて消えた。 ]