[あの時ズィーが告げた、「トループで作る国」ではない「自分の国」>>95のこと。 その上での、「死んだりしない」ではなく「死なせない」>>96。 その言葉は、今「女王陛下」の名の下に「王」と一戦交えるオクリビの記憶に、確りと落とされている。 あの当時は、「死んだりしねぇじゃなぐ」の言葉にきょろりと目を見開き、暫く言葉を止めて――聊か力ない笑みを作って「そうね」と頷いてみせただけ、だったけれども。 あれから時間がたって、実際に死線を経た今、こうして漸く自信を持って笑えるようになっていた。]