[こうして気の向くままに訪れた、フェアリーエリアのダンスステージ。
そこでショーを披露する者たちは機械仕掛けか魔術仕掛けか、はたまた本物の妖精たちか。そのいずれであれ、観客のフロアに立つヘローは、そのサーカスの幻想の巧みさに目を奪われていた。
――ピエロや妖精の華やかな衣装ゆえに、という訳では無く。]
いいな。いい感じ。
こういう本当に楽しそうなステージ、
久々に観たよ。
[「やらされている見世物という訳でもなさそうだし」という(あくまで直感からの)感想こそ口にしなかったが、そう思えるだけの「心からの舞台」を体感した心地でヘローは小さく零す。]