[コースターは徐々にスピードを落とし、発着場へと戻る。降りた場所で呆然とする彼の顔は先程よりも随分と白く。] ……あの、時?[いつのことを指した言葉なのか、さすがに理解できず首を傾げる。その顔の蒼白さの方が気になって言葉より早く、手が伸びていた。“あの時”、かの少女にしたようにその手を伸ばして、頬に触れようと。]*