それじゃあ詩ちゃん、『変身』しよっか。
寒いし早く終わらせようね。
[僕は詩ちゃんへと手を差し伸べる。
最初は手を取られなくても遠隔でやってたのにいつのまにか手を繋いだ方が変身が早く終わると言って手を繋げてもらうようにしてきた。
今日も詩ちゃんが手を取れば変身のプロセスが開始する。
僕は目蓋を閉じ感覚に身を委ねた]
退魔装具、起動!
汝が歌声よ、拡声せよ!
我は詩姫を守る鎧となろう!
[ケースに納めていた全ての符が一枚一枚高速で射出されていき詩ちゃんと僕の周囲の中空に浮かび陣を描く。
陣は謎の虹色に光りながら中心へ向けて狭まっていき、僕もまた符と化していく。
虹色に光る符は詩ちゃんの身体に張り付き全身を包み込んでいく]