「ふふ、すごいね。
ちぎってはなげ、ちぎってはなげ…… って、
クラマトは医者だろ〜?あはは」
調べるまでもなく、合間に突っ込みを入れて笑い飛ばす。
鬼神のごときの大活躍や武勇伝も、酒の場でならいいじゃないか。
ただ、一点だけ、
先程の会話に出てきた傭兵。
むろん、彼の話に出てきた傭兵その人ではないが、
傭兵という生業について。
トループに向かう前に、何らかの手を打つ必要ありと、
頭の片隅に留めつつ。
クラマトに一方的に奢らせるわけにもいかない。
せっかく取り戻した財布の中身がスッカラカンにならないように、
俺からもボトルをキープして景気よくグラスに注いだ。
大丈夫、これも経費になるはず……なるよな?!**