― 1通の手紙 ―
[女に反省は無い、そもそも罪を犯したとすら認識していない。
衝動的に人を殺めつつも、後始末は完璧に。
最後の毒殺こそ自身を破滅へと導く物であったが、それ以前の犯行は些細な証拠すら残っておらず。
全ては理性ある計画的犯行だと、判決はそう下った。
愛したから殺す。
それが女の行動原理であり、常の振る舞いであるならば。
――このような場所で、大人しくできる訳が無いのだ。
大勢を殺したいのに殺せない。
目立つフラストレーションこそ無かったものの、欲求は常に燻ぶり続け。>>0:302
そんな折、密やかに一通の手紙が届けられる。>>63>>64>>65]