[そして、イノリくんの背を押す為に向かう先はロストガーデン。
そこへ向かうまでの道程だったろうか。>>150 >>151
僕はぽつりぽつりと呟いただろう。
話題は先ほどの大切な人の話、そしてイノリくんの事。
語る事の程でもなかったかも知れないけど、伝えたくなったなら仕方ないよね。]
……実は僕はね、孤児院の出なんだ。
年長組でさ。イノリくんと変わらない歳の子達も沢山いて。
だからかな、初めにイノリくんを見かけた時に放っておけないと思ったのは。
その時は大人として放っておけなかったからだけど。
でも今は少しだけ違うよ。
[別に、誰も周りにはいないだろうとは思うけど。
軽く周りを見渡した後、そっと腰を屈めてイノリくんの耳元に囁いた。 ]