踊る、踊る
[その道化は自分を見ても恐れることなく、笑顔を振りまいてみせる。
スルガと仲がいい(らしい)だけのことはある。
(何故いまスルガを思い出したのか、バレンスにはわからない)]
こんにちは、ミスター・アレッキーノ。
私のことを知っているなら、自己紹介はいらないな。
[どさくさに紛れて自分に向けられた銃や警棒を叩き落としながら、近づいていく。]
お前は目が良いのだな。
助かるよ。
[
当てるつもりのないナイフを避け、持ち上げた足をそのまま振り上げ刃を飛ばす。
当たらないことは分かっている。
そのまま一息に距離を詰める。右袖から掌へナイフを滑らせ左拳を振り抜く。
拳は彼の後ろに現れた男に直撃する。邪魔だ。]