[そこに在ったのは、
ヒトの男の姿をとった、真っ赤な異端だ。
彼女の前でなら自分を露わにしても良いのだと、被っていたヒトの皮をビリビリに破り捨てる。]
――恐ろしい子だね、
そんな顔は
ページボーイには見せられない
[まるで、タガの外れかけた獣のよう。>>136
そう自分の中で彼女の印象が切り替われば、やはり「夜の女王のアリア」に相応しい子だと、自然と口角が持ち上がる。]
そうだ、
私は唯、君に自由を与えに来た
[縛るつもりなんて、とんでもない!
どうして皆よってたかって、この子を大切と囲って置くのだろう?
なんて勿体無い事をするのだろう!
こんなにも特別な子だと言うのに!]