[そんなケンチクが“ヒーロー”のガァドの身を気遣いその助力を称えている中で、「いく場所」の心配>>113についてが聞こえてきた。
ハリコは幾らか考えて――あるひとつの連絡先をふたりに伝えようと決めた。]
もし良かったら、マーちゃんのアドレス、後で渡しておくわね。
「マーちゃん」って呼んであげれば、あたしからの紹介だってこともすぐに解ってくれる筈だから。
[手提げ鞄の中身こそたくさんの小束だが、ワンピースのポケットの中身は違う。獄中に届いた手紙を何通か、入るだけ詰め込んでいたのだ。
普段のビジネスメールや手紙の癖なのか、マーちゃんからの手紙にはメールアドレスもわざわざ手書きで記されていたから、船室に戻ってからそれをメモに移して渡そうと。]