ご主人様とツバサ様。
[ご主人様はボクを拾ってくれた子供の頃から一緒だった。
いつもご主人様は朝からどこかに出かけてく。
どうやら、それは「学校」という場所らしい。
帰ってくるたびによく学校の話を聞かせてくれた。
勉強が大変とか、友達と遊んだとか喧嘩したとか。
辛そうな時は寄り添って慰めて、
嬉しい時は一緒になって喜んだ。
そんなご主人様も高校生になる頃、「ツバサ様」という人をテレビでよく見るようになっていた。
どうやら好きな子がツバサ様を好きらしい。
だから自分もツバサ様みたいになるんだってよくテレビを見てツバサ様の研究会をしてたっけ]