>>154 ウロボロス
…………
[手首をとって鼻先を近づけられ、血の匂いを嗅がれている……]
……いま、きらいじゃないと言いましたか?
とてもそうは見えないんですが。
[どう見ても好きじゃん…と言いたい。
それだけ好きなら転職しなくてもよさそうだな、無用な心配をしてしまったと考え直したのだった。
醜いから隠しているものを見たいと思われている等とは少しも気が付かない。しかし、見たいと言われたら見せることを拒否しない。
軽い気持ちで、なんなら冗談のつもりで勧めたのに。
言い慣れない冗談は通じなかったか。
こそばゆいような居たたまれないような落ち着かない気持ちで、暫くじっとしていた。]